高等学校における「現行課程」と「新課程」の違い
新科目、数学C!
以下を参考に作成した図です!
高等学校新学習指導要領「数学」について 数研出版 編集部
数学活用が、数学Cに変わります!
「数学C」は内容もかなり異なるので、後に解説します!
科目間での単元移動
同じ色のマーカーは、同じ科目を表しています!
それぞれ3つの変更を以下にまとめておきます!
数学B「ベクトル」→数学C「ベクトル」
数学Ⅲ「平面上の曲線と複素数平面」→数学C「平面上の曲線と複素数平面」
数学活用「数学と人間の活動」→数学A「数学と人間の活動」
これで「ベクトルを受けたいのに、数学Cになってたの知らなかった!」なんてことはありませんね?
「数学C」は、2つの単元を移動させているだけなので、内容は新しくないです!
「数学的な表現の工夫」は後ほど説明します!
各単元中での取り扱い項目の変化
単元の中でも、さらにいくつかの項目に分けることができます。
「場合の数と確率」の場合、「順列」や「条件付き確率」などの項目があります!
項目の中には異なる科目に移動したものもあるので、以下の図で示します!
同じ色のマーカーは、同じ単元を表しています!
それぞれ3つの変更を以下にまとめておき
数学A「整数の性質」→数学Ⅰ「有限小数、循環小数」+数学A「整数の約数や倍数、ユークリッドの互除法、二進法」
数学B「期待値」→数学A「期待値」
数学活用「社会生活と数学+データの分析」→数学B「数学と社会生活」
1つ目は数学Aの「整数の性質」の章の1つである「有限小数、循環小数」が数学Ⅰに移り、
「整数の約数や倍数」「ユークリッドの互除法」「二進法」が数学Aに留まった、
ということです!
3つ目は、数学活用の「社会生活における数理的な考察」の章の1つである、「社会生活と数学」「データの分析」が数学Bに移った、ということです!
大学入試での影響は?文系は大丈夫?
結論からいうと、文系受験生にはかなり負担になると予想されます!
その理由を、以下に2つ掲載します!
共通テストでの必須化
以下に、必須化された2つの事柄についてご紹介します!
「数学C」
上の図は、「旧課程」と「新課程」の共通テスト数学の選択科目を表したものです。
②によると、数学Ⅱの受験生はBとCも受けなくてはならない仕組みになりました、、!
特に、国公立大学の文系受験生は注意です!
「旧課程」での選択科目
必須化されたのは、科目だけではありません!
科目の中の、単元もいくつか必須化されることとなりました、、!
以下を参考に作成した図です!
令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト 出題教科・科目の出題方法等
上の図は、「旧課程」と「新課程」の共通テスト数学の選択単元を表したものです。
上の図から、数学ⅠAは全問必須、数学ⅡBCもほぼ必須になりました、、!
また、数学ⅡBCに関して、
- 「統計的な推測」は、2022年度高校入学者から授業で必須科目
- 「平面上の曲線と複素数平面」は元々数学Ⅲ
このことを考えると、
文系受験生は「平面上の曲線と複素数平面」以外の3科目必須
と言っても過言ではありません!
個別学力試験ではどうか?
共通テストのことは分かったけど、
私立大学の一般や国公立大学の二次試験はどう変わるの?
ひとまず、文系の大学だけ紹介するね!
結論からいうと、「数学B=数列/数学C=ベクトル」を出題範囲とする大学が多いです!
ただし、大学によっては「数学B=統計的な推測」を追加するケースもあることから、注意が必要です!
ちなみに、パスナビなどの大学受験サイトは、
大学ごとの新課程に関する情報はまだ掲載していないようです。
1つ1つの大学の公式サイトが一番確実です!
以下は、明治大学の情報なので、宜しければ参考にしてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
高校数学の単元や項目は、科目間を複雑に移動しており、
どう変化したのか分かりづらいと感じたことでしょう。
ただ、共通テストの出題傾向から、
「統計」や「情報」などの数学に関する知能・知識がより求められる時代になってきている!
そう感じます。
文系受験生は特に、まだ1年間あるので、苦手な科目から順に克服していきましょう!